ゲド戦記 [感想:映画]
今更見ました。
見終わったそのままの感想を言うと、わりと普通に面白かった。
ネットで悪評をかなり見ていたのでそんなにひどいのかと警戒していたので、その分の補正が入っているとも思いますが。
しかしこれをル=グウィン原作の「ゲド戦記」であると認知できるかと問われればそれは否。
なんというか、筆舌尽くしがたいまでに中途半端な感じが。
ストーリーにしても、冒頭に出てきたあれこれを(目に見える形で)解決しないままアレンだけすっきりしてしまって非常に半端。
ただ、アレンに関しては、まあ一応の解決をつけたのでよかったかな、と。
それでも原因的なもの不鮮明なのが不満。
もっとこういうシーン入れていたらわかりやすいんじゃないか、とかそういうことばっかり考えてました。
原作の知識がないと、もっと余計なことを考えずに見られたのだろうけど、その分わからないことだらけになったんじゃなかろうか。
もういっそゲド戦記でなければ面白かったのかもしれない。
ウサギがもっと魅力的な悪役であればなあ。
見事な小悪党っぷりに少々不愉快になったぐらいだし。
あとテナーのところに薬をもらいにきたおばちゃんたちとかも。
わかりやすいといやそうなのだけども、なんだろう、このひとたち必要あったのかなあ。
こうやって思い返してみて、負の描き方はとても上手かったのかもしれない、と思いました。
その反面、魅力的なキャラというものに思い当たらないという事実にも同時に気づいたわけですが……。
いや、そこそこには楽しんだはずなのだけどな。
褒め言葉ではないのを承知で言うと、ぼんやりと見るには十分楽しめました。
それから音楽は最高。
あとテルーの唄が主題歌じゃなくて挿入歌だった事実に驚いた。
あれだけ各所で取り上げられていたのですっかり主題歌だと思ってた……。
テルーの唄は本当に素晴らしい曲だった。
台詞は棒読みだったが、まあ頑張った方か。
岡田は上手かった。
でもアレンは難しかったんじゃなかろうか。
同じく難しそうなクモは、その不気味で独特な雰囲気が出ててよかった。
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